2008年4月5日
『内面の告白』から『人を喜ばすこと』へ・・・
昔、ギャラリーフェイクというマンガがありまして、その中のブラマンクが佐伯祐三に言った言葉で、『芸術とは内面の告白だ』というのがありました。
僕もそうだなぁと思いました。
若い頃って、いろいろやりきれない想いや心の葛藤があって、それが言葉になり絵となって表現されていたのだと思います。
しかしながら、なんとなく楽しんで生活している今日この頃の僕・・・。
激しい不満などありません。
不満どころか、こんな生活ができて幸せだなぁ〜と感謝の気持ちが湧き出てくるくらいです。
今、こうやって日記を書いてますが、本当は日記を書きたいという欲求もなけれれば、創作意欲もまったくないのです。
不幸なのではないですよ。幸せだからこそ言葉が出て来ない・・・いやいや、正確には言葉は出てくるのですが、それを第三者に伝えたいという欲求が湧いてこないということですね。
僕は『芸術とは内面の告白だ』をやりたいとずっと思ってきたのですが、全くそれを実現できないままその時代を卒業してしまったのです。
今、昔の想いを思い出しながらその絵を描いたところでリアルなものにはならないような気がします。
その絵はその時にしか生まれないのです。
その時は過ぎてしまいました。一枚も描かずして・・・。
これからは、創作する意味や目的を変えていかないかぎり、僕には新たな創作はできないでしょう。
もう自分のことはどうでもいいかな。
もっと人に楽しんでもらおう・・・喜んでもらおう・・・夢を与えたい・・・そんな気持ちが先行する創作に変わっていくのかな。
ある意味、縄文じいさんシリーズは本来そういう気持ちで描く絵なのです。
内面の告白という種類の絵ではないのです。縄文じいさんシリーズは。
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